【dacadoo、独自のプラットフォームシステムによりヘルスケアアプリの開発・運用を支援】

dacadoo

小間番号: H-20

dacadooは2010年にスイスで設立され、主に生命保険会社へデジタル・ヘルス・エンゲージメント・プラットフォームをライセンス供与する、BtoBをビジネスモデルとしたヘルステックソリューション企業である。

InsurTech(保険分野におけるフィンテック)企業として高く評価されており、2020年にはTDI(約3万5000の会員からなる世界最大のデジタル保険プラットフォームThe Digital Insurer)の評価において、最も注目されたInsurTech企業として紹介された。日本では2021年から大手保険会社と提携を開始している。

独自のシステムである「ヘルススコア」と「デジタルヘルスコーチ」を強みに、金融・保険だけでなくヘルスケアを提供する企業との連携も目指し、healthTECH JAPANではブース出展だけでなくセミナーも開催する。

詳細なヘルススコアで健康状態を評価

dacadooは独自に開発したデジタル・ヘルス・エンゲージメント・プラットフォームを世界の保険会社、ヘルスケア企業等に提供している。保険会社にとっては、ヘルスケアを推進することで顧客の健康に対する満足度を向上させることができ、後に顧客体験の向上につながる。アプリを通して顧客の健康状況をほぼリアルタイムに把握できることは、デジタルならではのアドバンテージである。

とはいえ「健康な状態」というものは、なかなか可視化しづらいという問題がある。そこでdacadooが提供しているのが「ヘルススコア」と呼ぶものだ。アプリユーザーが運動量や食生活、睡眠時間、体重などを入力すると、ユーザーの健康状態が0から1000の間で算出される。

このヘルススコアの大きな特徴は、かなり細かく数値化されることだ。たとえば、短くても運動習慣をつくることでスコアが少しでも上昇すればアプリユーザーの満足度は上がり、次は睡眠時間を多くとるようにしようなど、更なるステップアップにつながることが期待できる。

なお、ヘルススコアは、3億人分に相当する医療と実際の生活習慣データがもとになって算出されている。

また、血圧や血糖値などの情報も入力すると、がんや心疾患などの死亡リスクや、糖尿病や高血圧などの罹患リスクも算出するリスク・エンジンも有する。この算出には130を超える医学研究・論文を参考にしており、医学の専門家による検証も受けている。

こうしたヘルススコアやリスクモデルの算出にdacadooは自信を見せる。アプリユーザーが自分の健康状況を知るだけでなく、保険会社が自社の顧客がどのような健康状況にあるのか把握するにも役立つだろう。

ユーザーに合わせたアドバイスを提供

一方、ヘルススコアで健康状況を把握できても、そこからどのようにスコアを上げていくかという別の課題もある。どのようにアプリユーザーに行動変容を促し、長期的にアプリを使ってもらうかという点については、どのヘルスケアアプリも課題としているところだろう。

dacadooのもう一つの強みは、パーソナライズされたアドバイスをアプリユーザーに提供する「デジタルヘルスコーチ」である。デジタルヘルスコーチでは、アプリユーザーの生活習慣や数値に基づいた情報を表示する。たとえば、毎日飲酒するアプリユーザーには飲酒を控えるアドバイスを優先的に表示する。一方、飲酒はほとんどせずに睡眠不足が目立つアプリユーザーには、入眠前にスマートフォンの使用を控えるよう促す。

万人に通じるアドバイスではなく、個人に合わせたヘルスケア情報を提供することで、アプリユーザーは何をすればヘルススコアを上げることができるのか、簡単に分かる仕組みになっているのだ。

他にも、長期的にアプリを使用するための工夫は多くある。ゲーム要素を取り入れたゲーミフィケーションやアプリユーザー同士で交流するSNS、ポイント獲得、運動チャレンジや栄養クイズなど、アクティブユーザー数を増やすためのエンゲージメント強化に力を入れているのもdacadooの特徴の一つだ。エンゲージメント強化についてはかなりのノウハウをもっていると自負しており、提携企業へのサポートも積極的に行うとしている。

実装はホワイトラベルとAPIが選択可能

保険会社にとっては、アプリユーザーが関心のあるヘルスケア情報や、スコアが改善したタイミングに応じて自社製品・サービスやコンテンツを紹介するなど、それぞれのアプリユーザーに合わせた提案が可能になるだろう。

実際のシステム運用では、保険会社は自社アプリの中にdacadooのシステムをそのまま搭載するホワイトラベルと、企業が既に運営しているモバイルアプリにAPIを通じて機能を提供し利用する方法(APIモデル)の2種類を選択できる。

健康という可視化しづらいものをヘルススコアで数値化し、デジタルヘルスコーチによって最適な情報を届けることにおいて、dacadooは高いクオリティのデータをもっている。保険を取り扱う金融機関だけでなく、新たにヘルスケア製品やサービスを展開したい企業にとって、アプリ開発の上で頼もしい味方になるだろう。

healthTECH JAPAN開催中は10月12日(水)16:00~17:00でスポンサーセミナーも開催する。ヘルスケアのアプリ展開を考えている方は展示ブースと併せて、ぜひ足を運んでいただきたい。

取材・文:GH株式会社 島田

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