小間番号: R-38
セラファ・バイオサイエンスは、グローバル製薬企業のアステラス製薬とメカトロニクス分野でのリーディングカンパニーである安川電機の共同出資により、2025年9月に誕生したジョイントベンチャーだ。安川電機のグループ企業であるロボティック・バイオロジー・インスティテュート(RBI)が開発した医薬品研究用の汎用ヒト型ロボット「まほろ」を中核とした「細胞製造プラットフォーム」を作り上げ、細胞医療の受託サービスを展開している。
セラファ・バイオサイエンス(以下、セラファ)は、汎用ヒト型ロボット「まほろ」による自動化システムにより、高質な細胞医薬品プロセス開発と、細胞医薬品製造の高い再現性を実現している。
再生医療や細胞治療において、人の手作業による製造では熟練者であっても細胞品質のばらつき(CV値)が約20%程度生じるとされている。このばらつきが低分子医薬品との大きな違いの一つであり、医薬品としての一貫した品質と同等性を確保することが難しく、細胞医薬品が世に出るのが遅れている原因のひとつと言われている。
これに対して、「まほろ」による自動化システムでの製造ではCV値が5%程度にまで低減するという。この高度な自動化システムは、米国食品医薬品局(FDA)の生物製剤評価研究センターから先進製造技術(AMT) 指定を取得している。
特にパラメータが複雑かつ多様な「iPS細胞由来の分化・誘導系」では、製造プロトコルを精密にデジタルデータ化することが重要になる。ロボットが記録した精緻な作業データとAIとを融合させ、複雑なプロセスの最適化実験をより少ないサイクルで完了することをセラファでは実現している。これにより、製造プロセス構築の期間の劇的な短縮が期待できる。
さらに、同社はプロトコルのデジタル化の最大の強みを活かし、地理的に離れた開発拠点と製造拠点とで技術移転を容易にする「ワンクリック・トランスファー(one click transfer)」を提唱している。これは、研究開発段階で確立されたデジタルプロトコルデータを、例えばGMP適合の製造装置に転送することで、開発成果を短時で医薬品として製造供給できるようになる。これにより、細胞製造における深刻な課題である製造技術移管がスムーズになり、細胞医療の実用化プロセスが飛躍的に改善される。
セラファ誕生の背景には、アステラス製薬と安川電機との10年以上に及ぶ関係がある。アステラス製薬は安川電機グループのRBIの「まほろ」を用いて、細胞製造領域の研究自動化のノウハウ蓄積に取り組んでいた。
しかし、細胞医療の社会実装をさらに加速させるためには、バイオロジーの専門家である自社と、ロボティクスの専門家である安川電機が同じ一つの会社として事業に取り組むことが不可欠である、との考えに至ったという。両社ともに再生医療に貢献したいという想いがあったため、その最善の方法がジョイントベンチャー設立だったというわけだ。これにより、ロボットでの新たな手技の開発や追加、不意のイレギュラーへの対応などが迅速に行える体制を確立し、開発速度を劇的に向上させている。
また、セラファは細胞医療の開発や製造の受託サービスを展開しているものの、単なるCDMOではなく、PRDMO(Partnership、Research、Development、Manufacturing)を標榜している。提示された仕様に基づき、モノづくりをこなすだけという受託の枠組みを超え、顧客のパートナーとして研究初期の検討・プロセス開発から治験薬のGMP製造までを伴走し、デジタル化プロトコルの確立と技術移転を通じて研究と製造の橋渡しを行う。また、顧客と様々なステークホルダーとの橋渡しを行えることもセラファの強みとしている。このような自社での取り組みを表現する言葉が、セラファ自身が作り出したPRDMOだ。
セラファは、2026年3月に大阪・中之島クロスにてプロセス開発を行うPDサイトを開設し、すでに具体的な共同開発に着手している。さらに2028年には、現在はプロセス開発のサテライト機能として稼働するつくば事業所にGMP施設が稼働予定。ここにはGMP準拠の「まほろ」が導入される。
再生医療JAPANのブースでは汎用ヒト型ロボット「まほろ」を静態展示し、実際のロボットを間近で見られる空間にしたいとしている。また、会場内プレゼンテーションに加え、FIRM(再生医療イノベーションフォーラム)や再生CDMO補助金事務局主催のスポンサーセミナーにてピッチトークが行われる予定。ぜひブースにて、次世代の細胞製造の息吹を感じていただきたい。
【企業・団体名】セラファ・バイオサイエンス
【URL】https://cellafa.com/
【展示会】再生医療JAPAN
【小間番号】R-38
【展示会場内プレゼンテーション】10月7日(水) 12:40 ~ 13:40 再生医療 Stage 「ロボットが変える細胞医療の開発・製造プロセス」(FIRM会員プレゼンテーション内)
【スポンサーセミナー】10月7日(水)16:00 ~ 17:00 F202 「再生・細胞医療・遺伝子治療CDMO パートナリングピッチ」